ブログでのご報告が遅くなりましたが、Web業界やデザイン・プログラミング実務経験ゼロの私が、Webディレクターとして就職することができました。
今年の11月から、某Web制作会社でWebディレクターとして働いております。

今回、初めてAdvent Calendarの記事を書くことになり、ちょうど良い機会なので「転職」というテーマで今年の転職活動を振り返ることにします。
転職Advent Calendar、18日目の記事です!

Web業界を目指した経緯

きっかけ

きっかけは、前職在職中の2015年まで遡ります。

仕事で、プライベートで、色々と思うことがあって、「リモートワークやフリーでできる仕事って何だろう?」を調べたことが、まず「Webデザイナー」という仕事を知るきっかけになりました。

高校まで公立の普通科、大学は総合大学の文系学部、職歴は医薬品業界の営業や事務系の仕事で、デザインともプログラミングとも全く関係ない道を歩んで来ました。当然ながら「どうしてWebデザイナー?」とよく聞かれます(笑)。
今振り返れば、単純に「リモートワークやフリーランスでできそうだから」という理由だけで興味を持っただけではなく、自分の中にあった「自分の手で何かを作ること」に対する憧れにマッチしたのだと思います。さらに、もともと絵を描いたり、デザインすることは好きでしたから、より一層親しみを感じました。

もちろんすぐにWebデザイナーに転職しようと思ったわけではなく、最初は「将来的に選択肢に入るように、勉強してみよう」という程度の気持ちで少しずつ、デザインや、HTML、CSSを勉強し始めたのでした。

退職まで

そうして、本当に亀の歩みで勉強していましたが、デザインの勉強も、HTML、CSSの勉強も、ちょっとしたことができるようになるだけで楽しくて、もっと勉強したいという気持ちがどんどん強くなっていきました。一方で、全く関係のない仕事をしながら新しい知識を得ることの難しさを感じており、それがストレスになっていました。
そして2016年の夏、自分の中で「当時の仕事を続けること」よりも「Webデザイナーになること」の方が大きくなったタイミングで、当時の仕事を辞めて、Webデザイナーになるための勉強に集中することを決断しました。

タイミングを見計らって当時の会社に退職を打診したのが同年秋、(まぁ次の仕事が決まっていたわけではなかったのでズルズルと働きましたが)2017年2月末で退職するに至りました。こうして無事、ニートになりました(笑)。

無職時代から就職活動

公共職業訓練校

勉強に関しては、あまり「人に習う(スクールに通う)」ということは考えておらず、書籍やWeb上のサービスを利用してマイペースにやろうと思っていました。ただ、ニートになって家で引きこもって勉強するの、とても精神衛生上よろしくなかったのです(少なくとも私の場合は)。
そこで、失業者が利用できる公共の職業訓練に通うことにしました。条件に当てはまれば、テキスト代以外の費用を支払わないで学校に通えるのです。色々なコースがありますが、私はもちろんWebデザイン系のコースを選びました。

平日は毎日、3ヶ月間の訓練でした。職業訓練ってネット上ではあまりいい評判聞きませんが、運が良かったのか入った学校の先生は教え方が上手く、またクラスメイトもしっかりついて行こうという人が多かったような印象で、みんなしっかりWebサイトを形にして卒業していきました。

クラスメイトは約30人、年齢はバラバラですが、もともとデザイン系の仕事をしていた人もいれば、私のように全く関係ない仕事をしていた人もいて、様々なバックグラウンドをもつ人たちとの交流はそれだけで刺激になりました。クラスメイトとは卒業してもなお飲みに行って就職活動中は励ましあったり、就職してからは情報交換をしたりしています。

在校中は、完全に、学生時代に戻った気分で楽しく毎日を過ごしておりました(笑)。
ただ、訓練校では本当に最初の一歩しか教えてくれない(時間が足りない)ので、プラスアルファ自分での勉強や、勉強会に足を運ぶことは大事にしていました。

そして就職活動

職業訓練校は7月末で卒業し、また引きこもりニート生活に逆戻り。

ポートフォリオ作らなきゃ…作品作らなきゃ…と過ごした8月。職業訓練校がスタートする前から手厚く支援くださっていた、このブログにも度々登場するコンチさんにアドバイスをいただきながら(そして煽られながら)、ポートフォリオサイトと、バナーを作り、また職業訓練校で作ったWebサイトをポートフォリオサイトに載せて、9月からようやく就職活動をスタートさせました。

複数の転職サイトに登録して、また転職エージェントも活用して、とりあえずはWebデザイナー正社員募集での採用を目指して、就職活動をはじめましたが…いやぁ、落とされる落とされる(笑)。未経験でWeb業界は厳しいとは聞いていましたし覚悟もしていましたが、まず書類が通らないんです。就職活動の記録見てみたら、トータル25社応募していて、書類通ったの5社って書いてありました(笑)。

覚悟していたって、落ちればめげます。
また、当時よく言われていたのは、「デザイナーではなくてディレクターはどうですか?」「ディレクターの方が向いているのでは?」ということ。私はデザイナーになりたかったし、将来的にディレクターになったとしても、現場で手を動かす経験をしてからがよかったので、この時は断固拒否していました。

応募しても書類で落とされるし、デザイナーじゃない方が…みたいに言われるのが、結構こたえてきた10月半ば。

内定が出た!…だがしかし。

最終的にトータル3社から内定をいただいたのですが、1社目は希望していない就業形態、2社目は勤務地と諸々の条件に不安を感じており、最終面接の結果待ちだった3社目が希望の光でした。

そして、結果は内定。

しかし、Webディレクターでの採用。
(もちろんWebデザイナー募集に応募していました)

エージェントさんから結果聞いた時は、本当に頭が真っ白になりました(笑)。行きたかった会社だけど、職種はWebデザイナーではなくWebディレクター。さあどうする、私?!(笑)

本当に悩んだのですが、結果私はWebディレクターとして、この会社に就職することに決めました。理由は、

  • Web制作の現場に早く入って、現場の仕事を見て学ぶことが自分にとって大切だと思った
  • 私の強みを評価した上で、その強みを活かせる仕事を任せてくれるのだと考えれば、チャレンジすることに価値があると思った
  • 行きたかった会社からディレクターで内定が出たことに意味を感じ、まずはそこに乗ってみるのもアリかもと思った
  • (この時はお金の状況も厳しくなってきていた…という非常に現実的な面もあります)

あとは、友人の後押しでした。

心が揺れる中、フリーでWebディレクターを経験した後会社をおこして活躍している大学時代の友人を突然呼び出し、事情を説明した上で「背中を押してくれ!」とお願いしました。なかなか迷惑な話だと思うんですが、当日の呼び出しにもかかわらず快く承諾してくれて、彼のWebサイト制作やディレクションに対する思いを熱を持って語ってくれました。その熱量と、彼が持つ理想に共感して、心を動かされ、Webディレクターとして一歩踏み出すことの決心がつきました。心から感謝しています。持つべきものは友です。彼と私とでは今はレベル違いすぎるけど、いつか一緒に仕事したい。

こうして、私の心は決まりました。8ヶ月間に及ぶニート生活&就職活動に、終止符を打ちました。

転職してみて

まず、前職を辞めてWeb業界に入ったことは、私にとって良いキャリアチェンジだったと思っています。よく決断した、私!

割と閉鎖的な業界にいたところから、オープンな世界に入って、社内でも社外でも目標とする人と出会えるのが、とても嬉しいです。自分がなりたい方向に手を伸ばして努力をすれば、どこにでも行けそうな気がしています。

まだ「Webデザイナー」として手を動かすことへの未練みたいなものもなくはないですが、Webディレクターの仕事も刺激的で、まずはしっかりこの仕事に向き合おう、と思っています。就職してからの詳しいことはまた別の機会にとっておくことにします。

業界・職種未経験からWebディレクターになった話、同じような転職を考えている人に届きますように!